2025-10-29
コラム
「同年代の子は永久歯が生えているのに、うちの子だけ生えてこない」「乳歯が抜けたのに、何ヶ月も永久歯が出てこない」──そんな不安を抱えていませんか?
永久歯が生えてこない原因は様々で、個人差による遅れから、もともと永久歯が存在しない先天性欠如歯まで、いくつかのパターンがあります。この記事では、永久歯が生えてこない主な原因、受診すべきタイミング、そして治療方法について、詳しく解説していきます。
お子様の歯の生え変わりに不安を感じている保護者の方、また大人になっても乳歯が残っている方にとって、この記事が適切な対応を見つける手がかりになれば幸いです。
アイティーデンタル日暮里では、日本で唯一の生まれつき歯がない(先天性欠如)に特化したインプラント専門の歯科医院です。
些細な疑問や不安でも、まずは当院(アイティーデンタル日暮里)へお気軽にご相談ください。
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永久歯が生えてこない理由にはいくつかのパターンがあります。それぞれの原因を理解することで、適切な対応方法を見つけることができます。
先天性欠如歯とは、生まれつき永久歯の数が足りない状態を指します。通常、永久歯は親知らずを除いて28本ありますが、その一部が生えてこない状態です。
日本小児歯科学会が実施した全国調査によると、7歳以上の子ども約15,000人のうち、約10人に1人の割合で永久歯の先天性欠如が確認されています。決して珍しいことではなく、比較的身近な症状といえます。
先天性欠如歯が起こる原因は、永久歯のもととなる「歯胚(しはい)」が何らかの理由で形成されないことにあります。歯胚は妊娠中に作られるため、遺伝や母親の妊娠中の栄養状態、感染症、薬の副作用などが影響している可能性が指摘されていますが、明確な原因は完全には解明されていません。
欠如しやすい歯には傾向があり、上下顎の第二小臼歯(前から5番目の歯)や上顎側切歯(前から2番目の歯)、下顎中切歯(前から1番目の歯)に多く見られます。一方、第一大臼歯(前から6番目の歯)が欠如することは稀です。
先天性欠如歯の場合、永久歯が成長しないため乳歯の根が溶けることがなく、乳歯がそのまま残り続けます。これを「大人乳歯」と呼びます。ただし、乳歯は永久歯に比べて歯質が弱く虫歯になりやすいため、大切にケアをしても20歳から40歳頃までには自然に抜けてしまうことがほとんどです。
埋伏歯とは、永久歯は形成されているものの、顎の骨や歯茎の中に埋まったままで生えてこない状態を指します。レントゲン撮影をすると、歯茎の中に永久歯が確認できるのが特徴です。
埋伏歯になる主な原因は以下の通りです。永久歯が生えるためのスペースが不足していると、歯が正しい位置に出てこられず、埋もれたままになってしまいます。また、歯のサイズが大きすぎたり、顎の骨が小さすぎたりすることも原因となります。
歯が本来あるべき位置になく、異常な方向を向いている場合も埋伏歯になりやすいです。さらに、過剰歯(本来の歯の数より多く存在する余分な歯)や嚢胞、腫瘍が障害物となって永久歯の萌出を妨げているケースもあります。
埋伏歯は特に第三大臼歯(親知らず)や上顎の犬歯(糸切り歯)に多く見られます。犬歯の場合、矯正治療で正しい位置まで引っ張り出す治療が行われることがあります。過剰歯や親知らずの場合は、生え方の向きによって歯並びに悪影響を与える可能性があるため、抜歯が検討されます。
萌出遅延とは、永久歯は存在するものの、平均的な時期よりも大幅に遅れて生えてくる状態を指します。個人差による遅れであり、時間はかかりますが最終的には自然に生えてくることが見込まれます。
一般的に、永久歯は歯根の8割程度が完成する時期に歯茎から出てきます。しかし、歯根が8割以上完成しても出てこない場合で、本来の生える時期よりも大幅に遅れているものの、いずれは自力で生えてくると判断される場合に萌出遅延と診断されます。
身体の発育に個人差があるように、歯の生え変わりの時期にも個人差があります。全体的に歯の生え変わりが遅れているだけの場合は、あまり心配する必要はありません。1~2年遅れていても、その後正常に生えてくるケースがほとんどです。
永久歯が生えてこない原因は、上記以外にもいくつかあります。
生まれつき歯茎が厚い、または硬い場合、永久歯がなかなか歯茎を突き破れないことがあります。それでも、基本的には1~2年以内に自然に生えてきますが、定期的にレントゲンで観察しても歯茎の中の永久歯に動きが見られない場合は、歯茎を小さく切開して永久歯が出やすい環境を作る処置が必要になることがあります。
過剰歯が邪魔をしているケースもあります。過剰歯とは、本来生えてくるべき歯の数よりも多く存在する歯のことです。発生の原因は今のところはっきりと解明されていませんが、女性よりも男性の方に多く見られます。過剰歯が障害となって永久歯が生えてこれない場合は、手術によってその過剰歯を取り除く必要があります。
近年は、顎が小さくスペースが不足しているお子さんが増えています。これは、加工食品や柔らかい食品の普及により、よく噛む習慣が減ったことが一因と考えられています。食品をよく噛まないと顎が十分に発達せず、永久歯が生えるスペースが確保できなくなってしまいます。
外傷などで早くに乳歯が抜けてしまった場合も、永久歯が出てこれずに埋伏してしまうケースが多いです。乳歯が抜けてから時間が経っていると、その部分の歯茎が硬くなり、永久歯が歯茎を突き破れずにいます。
また、全身的な疾患が影響している場合もあります。内分泌障害(甲状腺機能低下症、副甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症)や鎖骨頭蓋異形成症、ダウン症候群などの疾患をお持ちの場合、永久歯の萌出遅延が生じることがあります。
アイティーデンタル日暮里では、日本で唯一の生まれつき歯がない(先天性欠如)に特化したインプラント専門の歯科医院です。
お電話(03-6806-8828)やLINE、WEB予約フォームでも24時間お問い合わせを受け付けています。

永久歯が生えてこない場合、どのタイミングで歯科医院を受診すべきか、判断に迷う方も多いでしょう。ここでは、一般的な生え変わりの時期と、受診すべきケースについて解説します。
乳歯から永久歯への生え変わりは、一般的に6歳から12歳頃までの時期に行われます。最初に生え変わるのは下顎の前歯で、6歳から7歳頃に始まることが多いです。
その後、上顎の前歯、第一大臼歯(6歳臼歯)、側切歯、犬歯、小臼歯と順番に生え変わっていきます。すべての永久歯が生えそろうのは、およそ12歳から13歳頃です。親知らずを含めると、17歳から21歳頃までかかることもあります。
ただし、歯の生え変わり時期には個人差が大きく、前後2年程度の差があるケースも珍しくありません。8歳になっても生え変わらないからといって、必ずしも異常というわけではなく、ほとんどの場合はその後自然に永久歯が生えてきます。
以下のような状況では、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
まず、乳歯が抜けてから半年以上経過しても永久歯が生えてこない場合です。通常、乳歯が抜けるとその下には永久歯が見えている、もしくは3ヶ月以内に生えてきます。半年以上経過しても永久歯の頭さえ見えない場合は、何らかの問題がある可能性があります。
左右で生え方に差がある場合も注意が必要です。永久歯は通常、左右対称のタイミングで生えてきます。そのため、右側の永久歯が生えてきたのに左側の同じ位置の永久歯が生えてこないという場合は、左側の永久歯に何らかの問題が生じている可能性が高いです。
8歳を過ぎても生え変わらない場合も、一度診察を受けることをおすすめします。個人差の範囲内である可能性もありますが、先天性欠如歯や埋伏歯の可能性も考えられるため、レントゲン撮影で確認しておくと安心です。
乳歯がなかなか抜けない、またはグラグラしているのに抜けない場合も、永久歯が正常に成長していない可能性があります。
永久歯が生えてこない原因を正確に診断するには、レントゲン検査が不可欠です。レントゲン撮影により、歯茎の中に永久歯が存在するかどうか、存在する場合はその位置や向き、成長具合を確認することができます。
レントゲン撮影は痛みもなく、すぐに結果がわかります。永久歯の有無を確認できれば、今後の治療方針を立てることができます。永久歯が存在する場合は、萌出を妨げている原因を特定し、適切な処置を検討します。先天性欠如歯と診断された場合は、早期に発見できれば治療の選択肢が広がり、より良い結果が期待できます。
歯科医院では、パノラマレントゲンや歯科用CTを使用して、口腔内全体の状態を詳しく調べることができます。定期的な検診を受けることで、問題を早期に発見し、適切なタイミングで治療を開始することが可能になります。

永久歯が生えてこない状態を放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。将来的な口腔内の健康にも大きく影響するため、早めの対応が重要です。
永久歯が生えない部分には隙間ができます。この隙間を放置すると、隣接する歯がその隙間に向かって倒れ込んだり移動したりする現象が起こります。歯は常に隙間を埋めようとする性質があるため、時間の経過とともに歯並びが乱れていきます。
また、対合する歯(噛み合う相手の歯)が伸びてくることもあります。上の歯が欠損している場合、下の歯が上に伸びてきて、下の歯が欠損している場合は上の歯が下に伸びてきます。これにより、全体的な噛み合わせのバランスが崩れてしまいます。
歯並びが悪化すると、見た目の問題だけでなく、歯磨きがしにくくなり虫歯や歯周病のリスクも高まります。特に成長期のお子さんの場合、顔や顎の発育にも影響を与える可能性があります。
永久歯が欠損していると、正しい噛み合わせを維持することが難しくなります。噛み合わせのバランスが崩れると、咀嚼機能が低下し、食べ物を十分に噛み砕くことができなくなります。
咀嚼不足は消化器官に負担をかけるだけでなく、顎関節にも悪影響を及ぼします。片側だけで噛む癖がついたり、顎関節症を引き起こしたりする可能性もあります。顎関節症になると、口を開けるときに痛みや音がする、口が大きく開かないなどの症状が現れます。
また、噛み合わせの異常は、頭痛や肩こり、姿勢の悪化など、全身の健康にも影響を与えることが知られています。
前歯が欠損している場合は、見た目に大きな影響があります。特に思春期のお子さんにとって、歯が見えないことは大きなコンプレックスとなり、笑顔に自信が持てなくなったり、人前で話すことに消極的になったりする可能性があります。
また、歯が欠損していると、正しい発音が難しくなることもあります。特に前歯は、サ行、タ行、ナ行などの発音に重要な役割を果たしているため、これらの音がうまく発音できなくなる可能性があります。
発音障害は、コミュニケーションに支障をきたすだけでなく、学習面や社会生活にも影響を与える可能性があります。
永久歯が欠損していると、残っている歯に噛む力が集中してしまいます。本来、28本の永久歯で分散して受け止めるべき咀嚼の力を、少ない本数の歯で支えることになるため、一本一本の歯にかかる負担が大きくなります。
過度な負担がかかった歯は、歯周病になりやすくなったり、歯が欠けたり割れたりするリスクが高まります。最悪の場合、支えを失った歯や過度な負担がかかった歯が抜け落ち、欠損本数が増えるという悪循環に陥ることもあります。
また、乳歯を残している場合、乳歯は永久歯に比べて歯質が弱く、虫歯の進行も早いため、丁寧なケアが必要です。乳歯の厚みは永久歯の約2分の1程度しかないため、虫歯になると歯の神経にまで到達しやすく、痛みや感染のリスクが高くなります。
アイティーデンタル日暮里では、日本で唯一の生まれつき歯がない(先天性欠如)に特化したインプラント専門の歯科医院です。
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永久歯が生えてこない場合、いくつかの治療方法があります。原因や年齢、口腔内の状態に応じて、最適な治療法を選択することが重要です。
先天性欠如歯の場合、乳歯が残っていればそれをできるだけ長く大切に使っていくという選択肢があります。乳歯の寿命は個人差がありますが、丁寧にケアをすれば20歳から30歳頃まで、場合によっては40歳頃まで使えることもあります。
ただし、乳歯は永久歯に比べて歯質が弱く、虫歯になりやすいという特徴があります。また、乳歯の根は少しずつ吸収されていくため、永久歯と同じように一生使い続けることは現実的には難しいです。
乳歯を長持ちさせるためには、以下のような対策が必要です。毎日の丁寧な歯磨きはもちろん、フッ素塗布やシーラントなどの予防処置を積極的に行います。定期的な歯科検診を受け、虫歯の早期発見・早期治療に努めることも大切です。硬いものを無理に噛むなど、乳歯に過度な負担をかけないよう注意します。
将来的には乳歯が抜けてしまうことを前提に、次の治療法についても歯科医師と相談しながら計画を立てておくことをおすすめします。
永久歯が欠損している隙間を、矯正治療によって閉じる方法があります。欠損部分以外の永久歯が生えそろったタイミングで、残っている乳歯を抜き、矯正装置を使って全体の歯並びと噛み合わせを整えます。
矯正治療を選択する場合、最適な時期は12歳から18歳頃です。10代であれば顎の骨もまだ柔らかく、歯を動かしやすい状態にあるため、比較的短期間で治療を終えることができます。年齢が上がると歯の移動に時間がかかりやすくなるため、できるだけ早い時期に治療を開始することが望ましいです。
矯正治療のメリットは、お口の中に人工物を入れずに治療できることです。また、歯並びや噛み合わせの問題も同時に改善できます。
ただし、欠損の本数や位置、上下のあごの状態によっては、健康な歯も抜歯をして上下のバランスを合わせなければならないこともあります。もともと歯並びが良好な状態であれば、わざわざ矯正によって噛み合わせを変える必要があるかどうか、慎重に判断する必要があります。
なお、先天性欠如歯が6本以上ある場合は、矯正治療に保険が適用されることがあります。保険適用の条件については、歯科医師に相談してください。
埋伏歯の場合、歯茎を小さく切開して永久歯が萌出しやすい環境を作る処置が行われます。歯茎があまりにも厚すぎたり硬すぎたりすると、永久歯が歯茎を突き破れずにいるため、レーザーや外科処置で歯茎を切り開き、永久歯の頭を露出させます。
多くの場合、この処置を行うとすぐに永久歯が生えてきます。それでも永久歯に動きがない場合は、矯正の力を利用して歯を上に引っ張り上げる治療が必要になることがあります。
開窓術は比較的簡単な処置で、局所麻酔下で行われるため痛みもほとんどありません。処置後は経過を観察し、永久歯の萌出を確認していきます。
ブリッジ治療は、欠損している歯の両隣の歯を支柱として、橋渡しのように人工歯を固定する方法です。固定式なので入れ歯のような取り外しの手間がなく、比較的違和感も少ない治療法です。
ブリッジのメリットは、しっかりと固定されるため安定感があることです。また、保険適用のブリッジであれば、費用を抑えることができます。治療期間も比較的短く済みます。
一方で、デメリットもあります。支柱となる両隣の健康な歯を削る必要があるため、健康な歯にダメージを与えてしまいます。また、支柱となる歯に負担がかかるため、将来的にその歯が悪くなるリスクもあります。
成長期のお子さんの場合は、顎の骨の成長を妨げる可能性があるため、ブリッジ治療は推奨されません。顎の成長が完了する20歳以降に検討することが望ましいです。
入れ歯は、プラスチックの床の上に人工歯を付けた取り外し可能な装置です。健康な歯を削る必要がなく、治療期間も短いという特徴があります。
保険適用の入れ歯であれば、費用を抑えながら治療を進めることができます。部分入れ歯の場合、保険診療の3割負担で5,000円から15,000円程度が相場です。
ただし、保険適用の入れ歯は金属のばねが見えてしまうため、特に若い方にとっては審美的な面で抵抗感があるかもしれません。その場合は、保険適用外になりますが、ソフトデンチャーと呼ばれるバネのない入れ歯もあります。
入れ歯のデメリットとしては、固定式ではないため、痛みや違和感が生じやすいことが挙げられます。また、定期的なメンテナンスが必要で、長期間の使用で作り直しが必要になることもあります。慣れるまでに時間がかかることや、発音がしづらくなることもあります。
インプラント治療は、欠損箇所の顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法です。天然歯に最も近い機能と見た目を回復できる治療法として注目されています。
インプラントのメリットは多岐にわたります。まず、天然歯とほぼ同じようにしっかりと噛むことができます。見た目も自然で美しく、審美性に優れています。ブリッジのように健康な歯を削る必要がなく、入れ歯のように他の歯に負担をかけることもほとんどありません。固定式なので違和感が少なく、取り外しの手間もかかりません。
適切なケアを行えば、長期間にわたって使用できる耐久性も魅力です。
ただし、デメリットもあります。外科手術が必要なため、身体的な負担があります。治療期間が比較的長く、数ヶ月から1年程度かかることがあります。また、基本的には保険適用外のため、費用が高額になります。1本あたり30万円から40万円程度が相場です。
重要な点として、インプラント治療は顎の成長が完了してから行う必要があります。一般的に、男性は16歳から18歳、女性は15歳から17歳頃に顎の成長がほぼ完了するとされていますが、個人差があるため歯科医師との綿密な相談が必要です。
成長期にインプラントを入れてしまうと、後々歯並びや噛み合わせに問題が生じる可能性があります。そのため、それまでの期間は他の治療法で対応し、成長が止まってからインプラント治療を行うという計画を立てることもあります。
アイティーデンタル日暮里では、日本で唯一の生まれつき歯がない(先天性欠如)に特化したインプラント専門の歯科医院です。
治療方法にお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。
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先天性欠如歯の治療において、インプラントは有力な選択肢のひとつですが、特有の課題もあります。ここでは、先天性欠如歯に対するインプラント治療について詳しく解説します。
先天性欠如歯の場合、通常のインプラント治療とは異なる難しさがあります。最も大きな課題は、歯と歯の間のスペースが非常に狭いということです。
本来永久歯が生えるべき位置に歯がないため、隣接する歯が寄ってきて、インプラントを埋入するための十分なスペースが確保できないケースが多く見られます。通常のサイズのインプラントを埋入するには、最低でも6ミリから7ミリ程度の幅が必要ですが、先天性欠如の部位ではそれだけのスペースがないことがあります。
そのため、従来は「インプラント治療は難しい」と診断されるケースも少なくありませんでした。矯正治療でスペースを広げる方法もありますが、それには時間と費用がかかり、元々歯並びが良好な場合はわざわざ矯正をすることに抵抗感を持つ方もいます。
近年、狭小スペースにも対応可能な細いインプラントが開発され、先天性欠如歯の治療の選択肢が広がっています。通常のインプラントの直径が4ミリ前後であるのに対し、細いインプラントは3ミリ台、場合によっては2ミリ台のものもあります。
これにより、従来はインプラント治療が困難とされていた狭いスペースにも対応できるようになりました。ただし、細いインプラントを用いた治療には高度な技術と豊富な経験が必要です。埋入する位置や角度を正確に計算し、周囲の歯や神経、血管を傷つけないよう細心の注意を払う必要があります。
また、細いインプラントは通常のインプラントに比べて強度が劣るため、適切な症例選択と治療計画が重要になります。噛み合わせの調整や定期的なメンテナンスも欠かせません。
インプラント治療は以下のような流れで進められます。
まず、精密検査を行います。歯科用CTやレントゲン撮影により、顎の骨の状態、神経や血管の位置、骨の厚みや高さなどを詳細に調べます。口腔内写真を撮影し、歯並びや噛み合わせの状態も確認します。
次に、検査結果をもとに治療計画を立案します。インプラントの埋入位置、サイズ、本数、上部構造(人工歯)の種類などを決定します。治療期間や費用についても詳しく説明を受けます。
一次手術では、局所麻酔を行い、歯茎を切開して顎の骨にインプラント体を埋め込みます。手術時間は1本あたり30分から1時間程度です。手術後は、インプラント体と骨が結合するまで、下顎で2ヶ月から3ヶ月、上顎で4ヶ月から6ヶ月程度の治癒期間を設けます。
インプラント体が骨にしっかりと固定されたことを確認したら、二次手術を行います。歯茎を再び切開し、インプラント体にアバットメント(土台)を装着します。
歯茎が治癒したら、型取りを行い、人工歯を作製します。最後に人工歯を装着し、噛み合わせを調整して治療は完了です。
治療後は、定期的なメンテナンスが非常に重要です。3ヶ月から6ヶ月に一度、歯科医院でクリーニングと検診を受けることで、インプラントを長持ちさせることができます。
先天性欠如歯に対するインプラント治療は、一定の条件を満たす場合、保険が適用されることがあります。2024年4月の診療報酬改定により、適用条件が緩和されました。
保険適用の条件は、先天性欠如歯が6本以上ある場合、または前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全がある場合です。さらに、3分の1顎程度以上の多数歯欠損があることも条件となります。以前は「連続した」欠損が条件でしたが、現在は連続していなくても保険適用が可能になりました。
ただし、保険適用でインプラント治療を受けられるのは、一定の基準を満たした医療機関に限られます。歯科または歯科口腔外科を標榜する保険医療機関であること、当該診療科に5年以上の経験および当該治療に3年以上の経験を有する常勤の歯科医師が2名以上配置されていること、当直体制が整備されていること、医薬品・医療機器の安全確保体制が整っていることなどが条件となります。
保険適用の場合、3割負担で治療を受けることができ、さらに高額療養費制度を利用すれば、自己負担額を10万円程度に抑えられる場合もあります。ただし、保険適用のインプラント治療は「広範囲顎骨支持型装置」という特殊な方法で行われるため、通常の自由診療のインプラント治療とは異なる点に注意が必要です。

永久歯が生えてこない問題は、早期に発見し適切に対応することで、より良い結果が期待できます。ここでは、早期発見の重要性と定期検診の役割について解説します。
永久歯の問題を早期に発見することには、多くのメリットがあります。
まず、治療の選択肢が広がります。問題を早く発見できれば、それだけ多くの治療法から選ぶことができます。特に先天性欠如歯の場合、成長期のうちに発見できれば、矯正治療で対応するか、将来的にインプラントを検討するかなど、十分な時間をかけて最適な治療計画を立てることができます。
治療期間や費用の軽減も期待できます。問題が進行してから治療を始めるよりも、早期に対応した方が、治療期間が短く、費用も抑えられることが多いです。例えば、埋伏歯が見つかった段階で簡単な開窓術を行えば短期間で解決できますが、放置して歯並び全体が乱れてしまうと、大がかりな矯正治療が必要になる可能性があります。
成長期に合わせた最適な治療も可能になります。お子さんの顎の成長に合わせて治療を進めることで、より自然で安定した結果が得られます。成長期を過ぎてからでは難しい治療も、成長期であれば比較的容易に行えることがあります。
さらに、心理的な負担の軽減も重要です。特に思春期のお子さんにとって、歯が欠損していることは大きなコンプレックスになります。早期に発見し、適切な時期に治療を行うことで、見た目の悩みを最小限に抑えることができます。
永久歯の問題を早期に発見するには、定期的な歯科検診が欠かせません。乳歯の時期から定期的に歯科医院を受診し、歯の生え変わりの様子を観察してもらうことが大切です。
推奨される検診の頻度は、3ヶ月から6ヶ月に一度です。特に生え変わりの時期(6歳から12歳頃)は、定期的にチェックを受けることをおすすめします。
定期検診では、虫歯のチェックだけでなく、歯の生え変わりの進行状況や歯並びの状態も確認します。必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯茎の中の永久歯の状態を確認します。
レントゲン検査では、永久歯が存在するかどうか、存在する場合はその位置や向き、成長具合などを詳しく調べることができます。パノラマレントゲンを撮影すれば、お口の中全体の永久歯の状態を一度に確認できます。
学校の歯科検診で指摘を受けた場合も、必ず歯科医院を受診しましょう。学校検診は簡易的なものなので、詳しい検査は歯科医院で行う必要があります。
以下のような兆候が見られる場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
乳歯がなかなか抜けない場合、特に同年代の子どもたちが次々と生え変わっているのに、自分の子どもだけ乳歯が残っている場合は注意が必要です。乳歯に癒合歯(2つの歯が1つになっている歯)がある場合も、先天性欠如歯のリスクが高まります。
奥歯が乳歯のまま残っている場合、特に第二乳臼歯がなかなか抜けない場合は、その下の第二小臼歯が先天性欠如している可能性があります。
家族に先天性欠如歯の方がいる場合、遺伝的な要因により先天性欠如歯のリスクが高まります。ご両親のどちらかに先天性欠如歯がある場合は、お子さんも定期的にチェックを受けることをおすすめします。
左右で生え方に差がある場合や、乳歯が抜けてから長期間経っても永久歯が生えてこない場合も、早めの受診が必要です。

先天性欠如歯の治療を受ける際、どのようなクリニックを選ぶべきか悩む方も多いでしょう。ここでは、クリニック選びの重要なポイントを解説します。
先天性欠如歯の治療、特にインプラント治療を検討する場合は、専門性と実績が非常に重要です。先天性欠如歯に特化した治療経験が豊富なクリニックであれば、様々なケースに対応した知識と技術を持っています。
また、日本口腔インプラント学会の専門医や指導医が在籍しているかどうかも一つの目安になります。これらの資格は、一定の経験と試験に合格した歯科医師にのみ与えられるものです。
症例数と成功率も重要な判断材料です。可能であれば、治療実績や症例写真を見せてもらうと良いでしょう。ただし、医療広告ガイドラインにより、ホームページ上での症例写真の掲載には制限があるため、直接クリニックで相談する際に確認することをおすすめします。
正確な診断と安全な治療のためには、最新の診断設備が整っていることが重要です。特にインプラント治療を行う場合、歯科用CTは必須といえます。
歯科用CTがあれば、顎の骨の状態、神経や血管の位置、骨の厚みや高さなどを三次元的に詳しく調べることができます。これにより、より正確で安全な治療計画を立てることが可能になります。
その他、デジタルレントゲンや口腔内スキャナーなど、最新の診断機器が揃っているクリニックは、より精密な診断と治療が期待できます。
インプラント治療などの外科処置を行う場合、安全で衛生的な治療環境が整っていることが不可欠です。
インプラント専用のオペ室が完備されているか、空気中の細菌を除去するエアクリーナーが設置されているか、滅菌設備が充実しているかなど、感染対策がしっかりとられているかを確認しましょう。
また、緊急時の対応体制が整っていることも重要です。AED(自動体外式除細動器)や酸素ボンベなどの救急設備が備わっているか、スタッフが救急対応の訓練を受けているかなども、安心して治療を受けるためのポイントになります。
技術や設備だけでなく、患者に寄り添う姿勢も重要です。治療前に丁寧なカウンセリングを行い、患者の悩みや希望をしっかりと聞いてくれるクリニックを選びましょう。
治療内容、リスク、費用、期間などについて、わかりやすく説明してくれることも大切です。専門用語ばかりを使うのではなく、患者が理解できる言葉で説明してくれるかどうかを確認しましょう。
また、治療後の長期的なフォロー体制が整っているかも重要なポイントです。インプラント治療は、治療が終わってからのメンテナンスが非常に重要です。定期検診やクリーニング、トラブル時の対応など、長期的にサポートしてくれる体制があるかを確認しましょう。
複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することもおすすめです。実際に話を聞いてみて、信頼できると感じたクリニックを選ぶことが大切です。

先天性欠如歯の治療でお悩みの方に、アイティーデンタル日暮里の特徴をご紹介します。
アイティーデンタル日暮里は、日本で唯一、先天性欠如歯に特化したインプラント治療を提供しているクリニックです。先天性欠如の部位は通常より歯と歯の幅が非常に狭く、従来はインプラント治療が困難とされていました。
しかし、当院では特別に細いインプラントを応用することで、従来インプラント治療を諦めていた患者にも治療を可能にしています。狭小スペースにも対応できる高度な技術により、他院で「インプラントは難しい」と言われた方にも、新たな治療の可能性を提供しています。
院長はスイスに留学してインプラント治療を学び、現在は大学病院のインプラント科で臨床教授と非常勤講師を務めています。日本口腔インプラント学会の指導医・専門医でもあり、学術的な裏付けと最新技術を融合した治療を提供しています。
大学病院での教育・研究活動を通じて常に最新の知識と技術を習得し、それを日々の診療に活かしています。豊富な経験と高い技術力により、難症例にも対応可能です。
当院では、インプラント治療を行う前に必ず歯科用CTを撮影し、顎の骨、神経や血管の情報を詳細に把握します。口腔内写真も活用し、患者一人ひとりに最適で確実なインプラント治療計画を立てています。
インプラント治療専用のオペ室を完備し、空気中の細菌を除去するエアクリーナーを備えたクリーンルームを採用しています。徹底した衛生管理により、感染リスクを最小限に抑える取り組みを行っています。
精密な診断と綿密な治療計画により、リスクを最小限に抑えた安全な治療を提供しています。
アイティーデンタル日暮里では、「最も大切な人のために家族と同じ治療を行いたい」という理念を掲げています。治療前には必ず患者との対話を行い、悩みに寄り添うことを心がけています。
考えられる最善の治療で、患者の負担や痛みを少なく、長期的により良い状態を保つことができる歯科治療を目指しています。患者がいつでも素敵な笑顔ができるよう、歯の悩みから解放される治療の提供に取り組んでいます。
「Your Smile. Our Passion.」をモットーに、すべての患者と丁寧に向き合い、最適な治療を提案することで、笑顔で楽しく食事ができる生活を取り戻すことを目指しています。
診療科目にはインプラント治療の他に、審美歯科や歯周病治療も含まれており、口腔全体の健康を考えた包括的なアプローチを行っています。

永久歯が生えてこない原因は、個人差による遅れ、先天性欠如歯、埋伏歯など様々です。それぞれの原因によって適切な対応方法が異なるため、まずは歯科医院でレントゲン検査を受け、正確な診断を受けることが重要です。
乳歯が抜けてから半年以上経過しても永久歯が生えてこない場合や、左右で生え方に差がある場合は、早めに受診することをおすすめします。早期発見により、治療の選択肢が広がり、より良い結果が期待できます。
治療方法には、乳歯の保存、矯正治療、ブリッジ、入れ歯、インプラントなど様々な選択肢があります。年齢や口腔内の状態、ライフスタイルに応じて、最適な治療法を選択することが大切です。
特に先天性欠如歯の場合は、専門的な知識と経験を持つ歯科医師のもとで、長期的な視点で治療計画を立てることが重要です。狭小スペースにも対応できる細いインプラントなど、最新の治療技術により、従来は難しいとされていた治療も可能になってきています。
また、2024年4月の診療報酬改定により、一定の条件を満たす場合は先天性欠如歯のインプラント治療に保険が適用されるようになりました。経済的な負担を軽減できる可能性もありますので、詳しくは歯科医師に相談してください。
永久歯が生えてこないことでお悩みの方は、一人で悩まず、まずは専門の歯科医院に相談することをおすすめします。適切な診断と治療により、健康で美しい歯を取り戻し、笑顔あふれる毎日を送ることができます。
些細な疑問や不安など、アイティーデンタル日暮里までお気軽にご相談ください。
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