2025-10-30
コラム
「歯を失ってしまった」「抜歯が必要と言われた」このような状況に直面し、どのような治療を選べばいいのか悩んでいませんか?
歯の欠損治療には、インプラント、ブリッジ、入れ歯という3つの主な選択肢がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあり、患者様の状況によって最適な治療法は異なります。
この記事では、歯科医療の専門的な視点から、歯の欠損治療について徹底的に解説します。
各治療法の特徴、費用、治療期間を詳しく比較し、あなたに最適な治療法を見つけるお手伝いをします。
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歯を失う原因は様々ですが、厚生労働省が実施した2018年の全国抜歯原因調査によると、2,345の歯科医院を対象とした調査結果では以下のような結果が出ています。
最も多いのは歯周病で37パーセント、次いで虫歯が29パーセント、破折が18パーセント、その他が16パーセントとなっています。破折の多くは虫歯治療で根管治療を受けた歯に起こるため、虫歯関連の原因を合計すると47パーセントとなり、実質的には虫歯が最大の原因といえます。
その他の原因としては、外傷(事故やスポーツでの怪我)、先天性欠如(生まれつき歯がない)、矯正治療のための抜歯などがあります。
先天性欠如歯は、日本小児歯科学会の調査によると、10人に1人の割合で発生しており、決して珍しいものではありません。最も欠如しやすいのは下顎の第二小臼歯、次いで上顎の側切歯、上顎の第二小臼歯です。
歯を1本失うだけでも、口腔内全体に様々な影響が及びます。以下の7つの影響を理解しておくことが重要です。
1. 隣接する歯の移動と傾斜 歯がない部分に向かって、両隣の歯が徐々に傾斜してきます。歯は隣の歯と支え合っているため、支えがなくなると倒れ込むように移動します。
2. 対合歯の挺出 歯がない部分の反対側の歯(対合歯)が、噛む相手がいないため伸びてきます。通常、上下の歯は噛み合うことで適切な位置に保たれていますが、相手がいないと過剰に伸びてしまいます。
3. 噛み合わせの悪化 歯の移動や挺出により、全体の噛み合わせのバランスが崩れます。これにより、特定の歯に過度な負担がかかり、さらなる歯の喪失につながる可能性があります。
4. 咀嚼効率の低下 歯が欠損すると、食べ物を十分に噛み砕くことができなくなります。咀嚼効率が低下すると、食事の楽しみが減るだけでなく、栄養の吸収にも影響します。
5. 消化器官への負担 十分に噛み砕かれていない食べ物は、胃や腸に負担をかけます。長期的には消化不良や栄養不足の原因となる可能性があります。
6. 顎関節症のリスク増加 噛み合わせの異常は、顎関節に不自然な負担をかけ、顎関節症を引き起こす原因となります。顎の痛み、口を開けにくい、頭痛、肩こりなどの症状が現れることがあります。
7. 認知症リスクの増加 咀嚼による刺激が減少すると、脳への血流が低下します。複数の研究により、歯の喪失と認知症の発症率には関連があることが示されています。
歯の欠損を放置すると、上記の影響が徐々に進行し、以下のような深刻な問題に発展する可能性があります。
まず、残っている歯への過度な負担により、健康な歯まで失う連鎖的な歯の喪失が起こります。1本の欠損が2本、3本と増えていくリスクがあります。
また、歯並びが乱れることで、食べ物が詰まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯ブラシも届きにくくなるため、口腔衛生の維持が困難になります。
見た目の問題も深刻です。前歯が欠損している場合は特に、笑顔に自信が持てなくなり、対人関係や社会生活に影響を及ぼすことがあります。
さらに、長期間の放置により顎の骨が痩せてしまうと、後から治療を受けようとしても、インプラントなどの治療が困難になる場合があります。骨造成などの追加処置が必要となり、治療期間と費用が増大します。

歯を失った場合、主に3つの治療法があります。それぞれの特徴を理解しましょう。
インプラント治療とは、歯が欠損した部分の顎の骨に、チタン製の人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。
インプラントはチタンという金属でできており、骨と強固に結合する性質があります。この生体親和性により、天然歯と同じような感覚で噛むことができます。
インプラントは「第三の歯」と呼ばれ、天然歯(第一の歯)、入れ歯(第二の歯)に次ぐ、画期的な治療法として認識されています。
治療期間は3ヶ月から10ヶ月程度で、インプラント体が骨と結合するまでの期間が必要です。定期的なメンテナンスを欠かさずに行っていれば、10年以上も問題なく使用できます。
ブリッジ治療とは、欠損した歯の両隣の歯を削って土台とし、連結した被せ物(ブリッジ)を装着する治療法です。
橋(ブリッジ)を架けるように、欠損部分を補うことからこの名前がついています。固定式のため、入れ歯のように取り外す必要がなく、違和感も少ないのが特徴です。
ブリッジはインプラントと同様に固定性のため、話しづらい、噛みづらい、口の中での異物感などの問題が少ないです。
保険適用が可能で、3割負担で10,000円から20,000円程度が目安となります。治療期間も2週間から1ヶ月程度と比較的短いため、早期に治療を完了したい方に適しています。
入れ歯(義歯)は、1本の欠損から全部の歯が抜けてしまった場合まで対応できる、非常に汎用性の高い治療法です。
部分入れ歯は、残っている歯にクラスプ(金属のバネ)をかけて固定します。総入れ歯は、歯茎に吸着させて装着します。
取り外しができるため、入れ歯を綺麗に保ちやすいというメリットがありますが、紛失しやすいというデメリットもあります。また、慣れるまでは違和感があることも特徴です。
保険適用の入れ歯は、3割負担で5,000円から10,000円程度と、非常に経済的です。治療期間も2週間から1ヶ月程度で、比較的短期間で治療を完了できます。
入れ歯の寿命は約3年で、その後は調整や作り替えが必要になることが多いです。

それぞれの治療法を詳しく比較しましょう。以下の表で、主要な項目を一目で確認できます。
| 項目 | インプラント | ブリッジ | 入れ歯(部分入れ歯) |
| 治療方法 | 顎の骨に人工歯根を埋め込む | 両隣の歯を削って土台にする | 残っている歯にバネをかける |
| 固定方法 | 骨と結合(固定式) | セメントで固定(固定式) | クラスプで固定(取り外し式) |
| 他の歯への影響 | ほとんどなし | 両隣の歯を削る必要あり | クラスプをかける歯に負担 |
| 噛む力 | 天然歯の80〜90% | 天然歯の60〜70% | 天然歯の30〜40% |
| 審美性 | 非常に良い | 良い | 金属バネが目立つ |
| 違和感 | ほとんどなし | 少ない | 慣れるまであり |
| 治療期間 | 3〜10ヶ月 | 2週間〜1ヶ月 | 2週間〜1ヶ月 |
| 寿命 | 10年以上(メンテナンス次第) | 7〜10年 | 3〜5年 |
| 保険適用 | 原則不可(条件付きで可) | 可能 | 可能 |
| 費用(保険) | – | 10,000〜20,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 費用(自費) | 300,000〜500,000円/本 | 200,000〜400,000円 | 100,000〜500,000円 |
各治療法のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
▼メリット
・天然歯に近い見た目と機能を回復できる
・周囲の健康な歯を削る必要がない
・噛む力が強く、食事を楽しめる
・適切なメンテナンスで長期間使用可能
・顎の骨の吸収を防げる
▼デメリット
・外科手術が必要
・治療期間が長い(3〜10ヶ月)
・費用が高額(1本30〜50万円)
・全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症など)がある場合は適用が難しい
・定期的なメンテナンスが必須
▼メリット
・固定式で違和感が少ない
・保険適用が可能で費用を抑えられる
・治療期間が短い(2週間〜1ヶ月)
・天然歯に近い噛み心地
・審美性も比較的良好
▼デメリット
・健康な両隣の歯を削る必要がある
・土台となる歯に負担がかかる
・土台の歯が虫歯や歯周病になるリスクがある
・ブリッジの下に食べ物が詰まりやすい
・寿命は7〜10年程度
▼メリット
・保険適用が可能で最も経済的
・治療期間が短い(2週間〜1ヶ月)
・歯を削る量が最小限
・1本から全歯欠損まで対応可能
・修理や調整が比較的容易
▼デメリット
・金属のバネが見える(審美性の問題)
・違和感があり、慣れるまで時間がかかる
・噛む力が弱い(天然歯の30〜40%)
・取り外しの手間がある
・食べ物が挟まりやすい
・寿命が短い(3〜5年)
費用と治療期間は、治療法を選択する上で重要な要素です。上記の表で基本的な情報をまとめましたが、さらに詳しく見ていきましょう。
インプラント治療は、初期費用が高額ですが、長期的に見ると費用対効果が高いと言えます。10年以上使用できるため、年間コストで考えると、他の治療法と大きな差はありません。
ブリッジは、保険適用の場合、非常にリーズナブルですが、7〜10年で作り替えが必要になることを考慮する必要があります。また、土台となる歯が悪くなった場合、治療範囲が広がる可能性があります。
入れ歯は、初期費用が最も安いですが、3〜5年ごとの作り替えが必要です。また、クラスプをかける歯への負担により、将来的にその歯を失うリスクもあります。
治療法の寿命は、メンテナンスの質と頻度に大きく影響されます。
インプラントは、適切なメンテナンスを行えば、10年後の残存率が95パーセント以上という高い成功率を示しています。20年以上使用している例も珍しくありません。ただし、定期的な歯科検診とクリーニングが不可欠です。
ブリッジの平均寿命は7〜10年です。土台となる歯が健康であれば長持ちしますが、土台の歯が虫歯や歯周病になると、ブリッジごと失うことになります。
入れ歯は約3年で傷みが出てきます。歯茎の形は年齢とともに変化するため、定期的な調整や作り替えが必要です。適切に管理すれば5年程度使用できることもあります。
見た目と機能の両面から比較すると、インプラントが最も優れています。天然歯とほとんど見分けがつかず、噛む力も天然歯の80〜90パーセントを回復できます。
ブリッジも審美性は比較的良好ですが、保険適用の場合、奥歯は金属の被せ物になるため、笑ったときに見えることがあります。自費診療でセラミックを選択すれば、非常に自然な見た目になります。
入れ歯は、金属のバネが見えるため、審美性では劣ります。また、噛む力が天然歯の30〜40パーセント程度と弱く、硬い食べ物を噛むのが難しいことがあります。自費診療のノンクラスプデンチャー(金属バネのない入れ歯)を選択すれば、審美性は大幅に改善されます。
治療法や機能性でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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インプラントは、失った歯の機能を回復するために、顎の骨に埋め込む人工歯根です。主に純チタンまたはチタン合金でできており、骨と直接結合(オッセオインテグレーション)する性質があります。
インプラントは3つの部分から構成されています。顎の骨に埋め込むインプラント体(人工歯根)、インプラント体と人工歯を連結するアバットメント(土台)、そして見える部分となる上部構造(人工歯)です。
インプラント治療は、以下のステップで進められます。
1. 診査・診断(初診) レントゲン撮影、歯科用CT撮影により、顎の骨の状態、神経や血管の位置を正確に把握します。全身状態の確認も行い、インプラント治療が可能かどうかを判断します。
2. 治療計画の説明 診査結果に基づき、治療計画を立てます。インプラントの本数、位置、治療期間、費用について詳しく説明し、患者様の同意を得ます。
3. 一次手術(インプラント体の埋入) 局所麻酔下で、顎の骨にインプラント体を埋め込みます。手術時間は1本あたり30分から1時間程度です。
4. 治癒期間(オッセオインテグレーション) インプラント体と骨が結合するまで、下顎で3ヶ月、上顎で6ヶ月程度待ちます。この期間、仮の歯を使用することもあります。
5. 二次手術(アバットメントの装着) インプラント体が骨と結合したら、歯茎を少し切開してアバットメントを装着します。
6. 型取りと上部構造の作製 歯茎が治癒したら、型取りを行い、上部構造(人工歯)を作製します。
7. 上部構造の装着 完成した上部構造を装着し、噛み合わせを調整します。
8. メンテナンス 治療完了後は、定期的なメンテナンスが必須です。3〜6ヶ月ごとに歯科検診を受け、インプラント周囲炎などの問題を早期に発見します。
以下のような方に、インプラント治療が推奨されます:
インプラント治療の成功率は非常に高く、10年後の残存率は95パーセント以上です。ただし、以下のようなリスクもあります。
インプラント周囲炎 インプラント周囲の歯茎や骨に炎症が起こる状態です。歯周病と同様に、放置すると骨が溶けてインプラントが脱落することがあります。定期的なメンテナンスで予防できます。
感染 手術部位が感染するリスクがあります。手術時の衛生管理と、術後の適切なケアで予防します。
神経損傷 下顎の奥歯の部分には神経が通っており、手術時に損傷すると、唇や舌のしびれが起こることがあります。術前のCT検査で神経の位置を正確に把握することで、リスクを最小限に抑えます。
上顎洞への穿孔 上顎の奥歯の上には上顎洞という空洞があり、骨が薄い場合、インプラント体が上顎洞に突き抜けることがあります。術前の診査で予防します。

ブリッジは、欠損した歯の両隣の歯を土台として、連結した被せ物を装着する治療法です。文字通り、橋を架けるように欠損部分を補います。
ブリッジは固定式のため、インプラントと同様に、取り外す必要がなく、天然歯に近い感覚で使用できます。
1. 診査・診断 レントゲン撮影で、土台となる歯の状態を確認します。虫歯や歯周病がある場合は、先に治療します。
2. 土台の歯の削合 両隣の歯を削り、ブリッジを装着できる形に整えます。健康な歯であっても、削る必要があります。
3. 型取り 削った歯の型を取ります。
4. 仮歯の装着 ブリッジが完成するまでの間、仮歯を装着します。
5. ブリッジの装着 完成したブリッジを試適し、問題がなければセメントで固定します。
6. 定期検診 ブリッジ装着後は、定期的な検診で土台の歯やブリッジの状態をチェックします。
以下のような方に、ブリッジ治療が適しています:
ブリッジを長持ちさせるためには、適切なメンテナンスが重要です。
通常の歯ブラシに加えて、歯間ブラシやフロスを使用して、ブリッジと歯茎の間、ブリッジの下をしっかりと清掃します。特にブリッジの下(ダミー部分)は食べ物が詰まりやすいため、重点的にケアします。
定期的な歯科検診で、土台の歯の虫歯や歯周病のチェック、ブリッジの適合状態の確認を受けます。
土台の歯に過度な負担をかけないよう、硬いものを噛むときは注意が必要です。

入れ歯には、大きく分けて部分入れ歯と総入れ歯の2種類があります。
部分入れ歯 1本から数本の歯が欠損している場合に使用します。残っている歯にクラスプ(金属のバネ)をかけて固定します。取り外し式で、毎日の清掃が必要です。
総入れ歯 すべての歯を失った場合に使用します。歯茎に吸着させて装着します。上顎の総入れ歯は、口蓋(上顎の天井部分)を覆う形状になります。
保険診療と自費診療 保険適用の入れ歯は、レジン床(プラスチック製)で、費用を抑えられますが、厚みがあり違和感があることがあります。
自費診療の入れ歯には、以下のような種類があります:
・金属床義歯:床の部分が金属製で、薄く違和感が少ない
・ノンクラスプデンチャー:金属のバネがなく、審美性に優れる
・インプラントオーバーデンチャー:インプラントで入れ歯を固定する
1. 診査・診断 口腔内の状態を確認し、どのタイプの入れ歯が適しているかを判断します。
2. 型取り 精密な型取りを行います。総入れ歯の場合、個人トレーを作製してから精密印象を採ることもあります。
3. 噛み合わせの記録 上下の顎の位置関係を記録します。
4. 試適 完成前の段階で試適を行い、噛み合わせや見た目を確認します。
5. 完成・装着 完成した入れ歯を装着し、調整を行います。
6. 調整 装着後、痛みや違和感がある場合は、調整を繰り返します。
以下のような方に、入れ歯治療が適しています。
・複数の歯を失っている方
・費用を最小限に抑えたい方
・外科手術を避けたい方
・全身疾患がありインプラントが難しい方
・早期に治療を完了したい方
入れ歯を清潔に保ち、長持ちさせるためのケア方法:
毎食後の清掃 食事の後は、入れ歯を外して流水で洗います。歯ブラシで丁寧にブラッシングしますが、研磨剤入りの歯磨き粉は使用しません。
就寝時の管理 就寝時は入れ歯を外し、入れ歯洗浄剤を使用して除菌します。水または専用の保存液に浸けて保管します。
残っている歯のケア 部分入れ歯の場合、残っている歯のケアも重要です。クラスプをかける歯は特に丁寧に磨きます。
定期的な調整 歯茎の形は徐々に変化するため、定期的に歯科医院で調整を受けます。

歯の欠損治療において、保険適用される治療法と条件は以下の通りです。
| 治療法 | 保険適用 | 条件 | 3割負担の費用目安 |
| ブリッジ | ○ | 通常の欠損に適用可能 | 10,000〜20,000円 |
| 部分入れ歯 | ○ | 通常の欠損に適用可能 | 5,000〜10,000円 |
| 総入れ歯 | ○ | 全歯欠損に適用 | 10,000〜15,000円 |
| インプラント | △ | 以下の条件を満たす場合のみ・先天性欠如歯が6歯以上・前歯部・小臼歯部の永久歯が3歯以上萌出不全・腫瘍・外傷等による広範囲顎骨欠損 | 高額療養費制度利用で約100,000円程度 |
インプラントの保険適用には、施設基準も満たす必要があります。病院(20床以上の入院施設を有する医療機関)であること、常勤の歯科医師が2名以上配置されていることなどの条件があり、一般的には大学病院での治療となります。
自費診療を選択すると、材料や治療方法の選択肢が広がり、より審美性や機能性の高い治療を受けられます。
| 治療法 | 費用目安(1本あたり) | 特徴 |
| インプラント | 300,000〜500,000円 | 最も機能性・審美性が高い骨造成が必要な場合は追加費用 |
| セラミックブリッジ | 100,000〜150,000円 | 自然な見た目金属アレルギーの心配なし |
| 金属床義歯 | 200,000〜500,000円 | 薄くて違和感が少ない熱伝導が良く食事が美味しい |
| ノンクラスプデンチャー | 100,000〜300,000円 | 金属バネがなく審美的軽くて装着感が良い |
歯科治療費は、医療費控除の対象となります。年間の医療費が10万円を超えた場合、確定申告で控除を受けられます。
インプラント、矯正治療などの自費診療も医療費控除の対象です。通院のための交通費も含めることができます(公共交通機関のみ、自家用車のガソリン代は対象外)。
医療費控除を受けるためには、領収書を保管し、確定申告時に提出する必要があります。
控除額の計算式: (その年に支払った医療費 – 保険金等で補填される金額)- 10万円 = 医療費控除額
例えば、年間30万円の歯科治療費を支払った場合、20万円が控除対象となります。所得税率が20パーセントの方なら、4万円の税金が還付されます。
高額な歯科治療の支払い方法には、以下の選択肢があります。
一括払い 現金またはクレジットカードでの一括払い。一部の歯科医院では、一括払いに対して割引を適用する場合があります。
クレジットカード分割払い クレジットカード会社の分割払いを利用。金利がかかりますが、手続きが簡単です。
デンタルローン 歯科治療専用のローン。クレジットカードよりも金利が低い場合が多く、高額治療に適しています。審査が必要です。
院内分割 一部の歯科医院では、無金利または低金利での分割払いに対応しています。詳しくは各歯科医院にお問い合わせください。

前歯は見た目に大きく影響するため、審美性を重視した治療が求められます。
1本欠損の場合 インプラントが第一選択となります。両隣の健康な歯を削らずに済み、天然歯と見分けがつかない審美性を実現できます。
ブリッジも選択肢の一つですが、健康な歯を削る必要があります。セラミックを使用した自費診療のブリッジなら、審美性は高いです。
複数本欠損の場合 インプラントまたはブリッジ、入れ歯の組み合わせを検討します。経済的な理由で入れ歯を選択する場合は、ノンクラスプデンチャーを検討すると、金属のバネが見えず審美的です。
奥歯は咀嚼力が重要なため、機能性を重視した治療が求められます。
1本欠損の場合 インプラント、ブリッジ、部分入れ歯のいずれも選択肢となります。しっかり噛みたい方にはインプラント、費用を抑えたい方には保険適用のブリッジや入れ歯が適しています。
複数本欠損の場合 複数のインプラント、ブリッジ、または部分入れ歯を検討します。欠損の位置や本数によって、最適な治療法が異なります。
複数の歯を失った場合、治療の選択肢は以下のようになります。
インプラント すべての欠損部位にインプラントを埋入する方法と、数本のインプラントでブリッジを支える方法(インプラントブリッジ)があります。
ブリッジ 複数の欠損がある場合でも、条件が合えばブリッジで対応できます。ただし、土台となる歯への負担が大きくなります。
部分入れ歯 最も汎用性が高く、どのような欠損パターンにも対応できます。
インプラントと入れ歯の併用 インプラントオーバーデンチャーという方法もあります。数本のインプラントで入れ歯を固定することで、通常の入れ歯よりも安定し、噛む力も向上します。
すべての歯を失った場合の治療法:
総入れ歯 最も一般的で経済的な治療法。保険適用が可能です。自費診療の金属床義歯を選択すると、薄くて違和感が少なくなります。
インプラントオーバーデンチャー 4〜6本のインプラントで総入れ歯を固定する方法。入れ歯の安定性が大幅に向上し、しっかり噛めるようになります。
All-on-4(オールオンフォー) 4本のインプラントで片顎すべての歯を支える治療法。固定式のため、天然歯に近い感覚で使用できます。費用は高額(200万円〜300万円程度)ですが、生活の質が大幅に向上します。
治療法でお悩みの場合、お気軽に無料相談へお申し込みください。
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若年者(20代〜40代)の場合、長期的な視点で治療を選択することが重要です。
インプラントは初期費用が高額ですが、長期的に見ると費用対効果が高く、若年者に推奨されます。健康な歯を削らないため、残っている歯を守ることができます。
ブリッジを選択する場合、健康な歯を削ることになるため、将来的な影響を十分に理解した上で決定する必要があります。
入れ歯は、若年者の場合、審美性や違和感の問題から避けられる傾向があります。ただし、経済的な理由や暫定的な処置として選択されることもあります。
高齢者(65歳以上)の場合、全身状態や治療に対する負担を考慮して選択します。
インプラントは、全身状態が良好であれば、高齢者でも選択できます。ただし、骨粗鬆症の治療薬(ビスホスホネート製剤)を服用している場合は、注意が必要です。
ブリッジや入れ歯は、外科手術が不要なため、高齢者でも比較的安全に受けられます。
複数の歯を失っている高齢者には、インプラントオーバーデンチャーが良い選択肢となることがあります。少数のインプラントで入れ歯を安定させることができ、食事や会話の質が向上します。
全身疾患がある場合、治療法の選択に影響します。
糖尿病 コントロールが不良な糖尿病の場合、インプラント治療の成功率が低下します。HbA1c値が7パーセント以下にコントロールされていることが望ましいです。
骨粗鬆症 骨粗鬆症自体はインプラント治療の禁忌ではありませんが、ビスホスホネート製剤を服用している場合は、顎骨壊死のリスクがあるため、慎重な判断が必要です。
高血圧 コントロールされている高血圧であれば、インプラント治療は可能です。血圧が安定していることを確認してから手術を行います。
心臓疾患 重度の心臓疾患がある場合、外科手術を伴うインプラント治療は避けた方が良い場合があります。主治医と相談の上、治療法を決定します。
抗凝固薬・抗血小板薬の服用 これらの薬を服用している場合、出血のリスクがあります。通常、薬の中止は不要ですが、主治医と歯科医師の連携が重要です。
妊娠中は、できるだけ侵襲的な治療を避けることが推奨されます。
インプラント治療のような外科手術は、出産後に延期することが望ましいです。レントゲン撮影や麻酔、術後の鎮痛剤なども、胎児への影響を考慮する必要があります。
ブリッジや入れ歯の治療は、妊娠中でも比較的安全に行えますが、妊娠安定期(16週〜28週)に行うことが推奨されます。
授乳中も、できるだけ侵襲的な治療は避けた方が良いですが、どうしても必要な場合は、授乳との兼ね合いを考慮して治療計画を立てます。

先天性欠如歯とは、生まれつき永久歯が足りない状態を指します。日本小児歯科学会の調査によると、10人に1人の割合で発生しており、決して珍しいものではありません。
最も欠如しやすいのは、下顎の第二小臼歯(前から5番目の歯)、次いで上顎の側切歯(前から2番目の歯)、上顎の第二小臼歯です。
原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因、妊娠中の栄養不足、感染症、薬物の副作用などが関与していると考えられています。
先天性欠如歯の治療法は、年齢、欠損の位置と本数、顎の成長状況などによって異なります。
成長期(20歳以下) 矯正治療で欠損部位のスペースを閉じるか、または将来的な補綴治療のためにスペースを確保・調整します。この時期にインプラントやブリッジを行うと、顎の成長を妨げる可能性があるため、避けられます。
成人(20歳以降) 顎の成長が完了した後は、インプラント治療が有力な選択肢となります。先天性欠如歯の部位は歯と歯の幅が狭いことが多く、通常のインプラントでは対応が難しい場合があります。
先天性欠如歯の部位は、通常よりも歯と歯の幅が非常に狭く、従来のインプラントでは埋入するスペースを確保することが困難でした。
しかし、特別に細いインプラント(直径3mm程度)を応用することで、これまでインプラント治療を諦めざるを得なかった患者様にも治療が可能になっています。
アイティーデンタル日暮里では、この細いインプラントを用いた治療に特化しており、日本で唯一の先天性欠如歯専門クリニックとして、豊富な経験と実績があります。
2024年4月の診療報酬改定により、先天性欠如歯のインプラント治療の保険適用条件が緩和されました。
保険適用の条件
・先天性欠如歯が6歯以上ある場合
・または、前歯部・小臼歯部の永久歯が3歯以上萌出不全で、開窓術を要する場合
以前は「連続した」欠損という条件がありましたが、2024年の改定でこれが撤廃され、連続していない複数箇所の欠損でも、合計で6歯以上あれば保険適用を受けられるようになりました。
施設基準 保険適用のインプラント治療を受けるには、病院(20床以上の入院施設を有する医療機関)での治療が必要です。一般的には大学病院への紹介となります。
費用 保険適用の場合、高額療養費制度を利用することで、自己負担額を約10万円程度に抑えられる可能性があります。

歯の欠損治療は、長期的な視点で考える必要がある重要な治療です。以下のポイントで歯科医院を選びましょう。
専門性と実績 インプラント治療を希望する場合は、日本口腔インプラント学会の専門医・指導医が在籍しているか確認します。先天性欠如歯の治療を希望する場合は、その分野の専門性と実績を確認します。
設備と環境 歯科用CTなどの最新設備を備えているか、インプラント治療専用のオペ室があるかなどを確認します。衛生管理体制も重要なポイントです。
説明と対話 治療前に十分な説明があり、患者の悩みや希望に耳を傾けてくれるかを確認します。メリットだけでなく、デメリットやリスクについても説明してくれる歯科医院が信頼できます。
アフターケア 治療後のメンテナンス体制が整っているかも重要です。長期的なサポートを受けられる歯科医院を選びましょう。
高額な治療や侵襲的な治療を受ける前に、セカンドオピニオンを受けることは非常に重要です。
別の歯科医師の意見を聞くことで、より客観的に治療法を比較検討できます。治療方針が大きく異なる場合もあるため、複数の選択肢を知った上で決定することが望ましいです。
セカンドオピニオンを受けることは、決して失礼なことではありません。多くの歯科医師は、患者が納得して治療を受けることを望んでいます。
治療を開始する前に、以下の事項を必ず確認しましょう。
治療計画の詳細 どのような治療を、どのような順序で行うのか、詳しく説明を受けます。
費用の総額 治療にかかる費用の総額を確認します。追加費用が発生する可能性についても聞いておきます。
治療期間 治療完了までにどれくらいの期間がかかるのか、通院回数はどれくらいかを確認します。
リスクと成功率 治療に伴うリスク、合併症の可能性、成功率について説明を受けます。
保証とアフターケア インプラントやブリッジに保証があるか、保証期間と条件を確認します。定期メンテナンスの頻度と費用も確認しておきます。
どの治療法を選択しても、長期的なメンテナンスが不可欠です。
インプラントの場合、3〜6ヶ月ごとの定期検診が推奨されます。インプラント周囲炎の早期発見と予防が重要です。
ブリッジの場合、土台となる歯の虫歯や歯周病のチェックが必要です。ブリッジの下の清掃も念入りに行います。
入れ歯の場合、定期的な調整が必要です。歯茎の形は年齢とともに変化するため、適合状態を定期的にチェックします。
すべての治療法において、残っている歯の健康維持も重要です。定期的な歯科検診とクリーニング、毎日の丁寧なブラッシングで、長期的な口腔の健康を保ちましょう。

アイティーデンタル日暮里は、東京・日暮里に位置するインプラント専門クリニックで、特に先天性欠如歯に特化した治療を提供しています。
日本で唯一の先天性欠如歯に対する特化したインプラント治療を提供しているクリニックとして、豊富な経験と実績があります。先天性欠如の部位は通常より歯と歯の幅が非常に狭く、インプラントを埋入するスペースの確保が困難ですが、特別に細いインプラントを応用することで、従来インプラント治療を諦めていた患者にも治療を可能にしています。
多くの歯科医院では先天性欠如歯の症例数が限られていますが、当院では様々なケースに対応した最適な治療を提供できます。先天性欠如歯に特有の課題や、患者様の悩みを深く理解し、一人ひとりに寄り添った治療を心がけています。
診断においては、通常のレントゲン撮影に加えて歯科用CTや口腔内写真を活用し、患者一人ひとりに最適で確実なインプラント治療計画を立てています。
歯科用CTにより、顎の骨の状態、神経や血管の位置を正確に把握した上で治療を行い、リスクを最小限に抑える取り組みをしています。三次元的な診断により、安全性の高い治療計画を立案できます。
治療前には必ず患者との対話を行い、悩みに寄り添うことを心がけています。治療方法、期間、費用について詳しく説明し、納得していただいた上で治療を進めます。
安全面では、インプラント治療専用のオペ室を完備しています。
空気中の細菌を除去するエアクリーナーを備えたクリーンルームを採用しており、感染リスクを最小限に抑えた環境で治療を行います。大学病院レベルの衛生管理体制で、安心して治療を受けていただけます。
また、最新の歯科設備を備えて安心・安全を最優先に診療を行っています。低侵襲な手術法を採用し、患者様の負担を最小限に抑える取り組みをしています。
院長はスイスに留学してインプラント治療を学び、現在は大学病院のインプラント科の臨床教授と非常勤講師を務めています。
大学病院レベルの高度な技術と豊富な臨床経験を持つ専門医が、直接診断から治療まで担当します。日本口腔インプラント学会の指導医・専門医が在籍しており、学会が定める高い基準をクリアした技術力を保証しています。
スイスで学んだ最新のインプラント技術と、長年の臨床経験に基づく確かな技術で、難症例にも対応できます。
クリニックの理念として「最も大切な人のために 家族と同じ治療を行いたい」を掲げており、考えられる最善の治療で患者の負担や痛みを少なく、長期的により良い状態を保つことができる歯科治療を目指しています。
患者がいつでも素敵な笑顔ができるよう、歯の悩みから解放される治療の提供に取り組んでいます。「Your Smile. Our Passion.」をモットーに、すべての患者と丁寧に向き合い、最適な治療を提案することで、笑顔で楽しく食事ができる生活を取り戻すことを目指しています。
先天性欠如歯に悩む患者様の心理的な負担も理解し、痛みや不安を最小限に抑える治療を心がけています。治療前の丁寧なカウンセリングで、患者様の悩みや不安に耳を傾け、一人ひとりに最適な治療計画を提案します。

適切なメンテナンスを行った場合、インプラントが最も長持ちします。10年後の残存率は95パーセント以上で、20年以上使用している例も珍しくありません。
ブリッジの平均寿命は7〜10年、入れ歯は3〜5年程度です。ただし、すべての治療法において、定期的なメンテナンスと適切なケアが長持ちの鍵となります。
インプラント治療は局所麻酔下で行うため、手術中の痛みはほとんどありません。術後は、抜歯と同程度の痛みや腫れが2〜3日程度続くことがありますが、処方される鎮痛剤でコントロール可能な範囲です。
多くの患者様が「想像していたよりも痛くなかった」と感想を述べられます。低侵襲な手術法を採用することで、術後の痛みや腫れを最小限に抑えることができます。
治療期間は、選択する治療法によって大きく異なります。
インプラント治療の場合、3ヶ月から10ヶ月程度が目安です。インプラント体と骨が結合するまでの期間が必要です。
ブリッジや入れ歯の場合、2週間から1ヶ月程度で治療を完了できます。
骨造成などの追加処置が必要な場合は、さらに期間が延びることがあります。
ブリッジと入れ歯は、保険適用が可能です。3割負担で、ブリッジは10,000〜20,000円程度、入れ歯は5,000〜10,000円程度が目安です。
インプラントは原則として保険適用外ですが、先天性欠如歯が6歯以上ある場合など、特定の条件を満たせば保険適用となります。保険適用のインプラント治療は、病院(大学病院など)での実施が条件となります。
抜歯後の治療開始時期は、治療法によって異なります。
インプラント治療の場合、抜歯後3〜6ヶ月程度、骨の治癒を待ってから行うのが一般的です。ただし、即時埋入という方法もあり、抜歯と同時にインプラントを埋入する場合もあります。
ブリッジや入れ歯の場合、抜歯後の傷が治癒したら(2〜4週間程度)、治療を開始できます。
放置期間が長くなると、骨の吸収や隣接する歯の移動が起こるため、できるだけ早めに治療計画を立てることが推奨されます。

歯を失うことは、見た目だけでなく、噛み合わせ、全身の健康にまで影響を及ぼす重要な問題です。放置すると、さらなる歯の喪失や様々な合併症のリスクが高まります。
現在では、インプラント、ブリッジ、入れ歯という3つの主要な治療法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。最適な治療法は、欠損の位置と本数、年齢、全身状態、費用、審美性の希望など、患者様の状況によって異なります。
重要なのは、早期に専門医に相談し、適切な診断と治療計画を立てることです。複数の治療法を比較検討し、セカンドオピニオンも活用しながら、納得した上で治療法を選択しましょう。
アイティーデンタル日暮里は、先天性欠如歯治療に特化した日本唯一のクリニックとして、豊富な経験と高度な技術で、患者様一人ひとりに最適な治療を提供しています。細いインプラントの応用により、従来治療が困難だったケースにも対応可能です。
大学病院臨床教授による確かな技術、最新設備を備えた専用オペ室、そして患者様に寄り添う丁寧なカウンセリングにより、安心して治療を受けていただける環境を整えています。
歯の欠損でお悩みの方は、ぜひ専門医に相談してください。適切な治療により、美しく健康な笑顔を取り戻し、豊かな食生活を楽しむことができます。
詳しくは、アイティーデンタル日暮里の公式サイトをご覧ください。
些細な疑問や不安など、お気軽にご相談ください。
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